ファヴェーラ
ブラジルのスラム街。殺人の多くがファヴェーラ内やその周辺で起こっていると言われ、麻薬組織の活動拠点になっている等、地元の人でも近づかない場所に観光気分で入り込むのは危険だ。レンガを積み上げただけの簡素な家屋がひしめき合っている地区が市内のあちらこちらに点在している。
現地在住者からの最新治安アドバイス
2017/3/21
まず、ブラジルには安全な場所はないと思った方がいい。筆者はこれまで何度か犯罪被害に遭った。特にこの半年では2度も強盗未遂に遭っている。日本に住んでいたらこんな事はまずない。大げさではなく、この国にあるのは非常に危険な場所と中くらいに危険な場所と少し危険な場所の3つだけなのだ。
日本人にはお金持ちだという印象があるし、日系人でさえ出稼ぎに行ってお金を持っていると思われている。しかも日本人は服装や歩き方で分かると言われる。ブラジル人よりやせていて、狭い歩幅で歩き、地味な色の服の重ね着をしている。歩いているだけで犯罪の標的にされやすい。どんなに気をつけても気をつけすぎという事はないが、完全に被害を防ぐ方法はないと言っていいだろう。
ポルトガル語のみではあるが、強盗や窃盗等の被害情報を共有するアプリ(Onde fui roubado)がある。情報収集を怠らず、もし自分が窃盗犯なら強盗犯なら、どんな場所でどんな人を狙うかを想像して行動する事で避けられる被害もある。情報はしっかり収集して、しかし自分の情報は安易に口外しない事が大切だ。
犯罪に遭って辛いのは金品を失う事だけではない。ケガをしたり命を落とすような事はあってはならないのはもちろんだが、それまでの生活にあった安心感や平穏さが奪われ、恐怖と周囲に対する不信感が心に深く残される事だ。
盗られて困るものは何も持っていないから、今まで大丈夫だったから、と安心していてはいけない。そうやって大丈夫だと油断する心こそ、最も警戒すべきものだろう。防犯カメラがあるところでも殺人は行われるし、そばにガードマンがいても強盗を撃退してくれるわけではない。銃を持った犯罪者の前では、財布の中身より人の命の方が軽いという事を肝に銘じて、自分の身は自分で守るという意識を持ってほしい。
海外旅行保険には入るべき?
海外旅行保険には傷害治療費用や賠償責任など様々な補償がついているが、必要以上の補償や保険金が設定されているケースが多々ある。そこでHowTravel編集部では、どのような補償が実際に使われ、どのくらいの保険金が支払われたかを調査し、各社の海外旅行保険を比較し、保険選びのポイントをまとめた。
特に、ツアーやホテルのネット予約時に勧められた保険や、空港のカウンターで保険に申込んでいる人は、割高な保険に加入している可能性が高い。以下の記事内では無料の海外旅行保険も紹介しているので、是非ご一読頂きたい。
➡ 海外旅行保険選びのポイント記事はこちら
もしもサンパウロで犯罪に遭ってしまったら
いざ犯罪に遭ってしまった場合は、被害を最小限にとどめる為にも迅速な行動が必要だ。
パスポート等貴重品の盗難にあった場合
事故や盗難に遭った場合は、最寄りの警察署へ届け出よう。なお、ブラジルで日本での110番にあたる緊急連絡先は「197」(文民警察)である事も覚えておくと良いだろう。
貴重品が返ってくる可能性は限りなく低いが、貴重品に保険をかけていた場合、警察署で盗難証明書を発行してもらう事で保険会社に保険金を請求する事ができる。また、クレジットカードの盗難にあった場合にはただちにカード会社に電話をして停止措置を取る必要がある。
パスポートの盗難に遭ったり、紛失してしまった場合にもまず最寄りの警察署に出向いて盗難を報告し、パスポートが盗まれたという盗難証明書を発行してもらおう。その証明書を持って最寄りの日本大使館に行けば、旅券の失効手続きが取れる。また、手続きをスムーズに行う為にも、予めパスポートのコピーを用意しておいたり、番号を控えておくと良いだろう。
在サンパウロ日本国総領事館
■住所:Avenida Paulista, 854, 3o andar,Sao Paulo,Brasil
■電話番号:+55 11 3254 0100
事故にあった場合
事故に遭い負傷した場合には、日本の119番にあたるのが「193」に連絡しよう。消防車や救急車の手配をする事ができる。また、最寄りの警察署に届け出るか「197」(文民警察)に連絡を入れて事故後の処理を行おう。警察による証明書がなければ保険を利用できない場合も。
身の危険を感じた場合
誘拐や強盗等、身の危険を感じる事態に直面した際の緊急連絡先は「190」(軍警察)。
編集部一押しの観光プラン
サンパウロの主要スポットを巡る濃縮プラン
サンパウロ市内半日観光ツアー
サンパウロの人気スポットを効率良く巡るプラン。ルス駅やカテドラル、世界最大規模の日本人街であるリベルダーデ周辺エリアなど、半日でも見どころは盛りだくさん。観光の下見にも、治安が不安な人にもおすすめだ。
➡ 詳細はこちら
サンパウロ旅行者の必読記事
(Photo bypaulisson miura Thomas Hobbs Gustavo Henrique Klug Democratas Milton Jung)