海外転勤や留学、移住などの際に手間取ることの一つが住居探しだ。日本であれば大手ポータルサイトに欲しい情報のほとんどが掲載されており、内見手前までは全てネットで完結する。

一方、海外で住宅を賃貸するとなると話は変わって、そもそも日本語での情報が少ない。日本人向けに日本語で住宅情報を掲載している不動産会社もあるが、対応している都市は少なく、情報量も豊富とは言えないケースがある。

実際に海外で不動産を賃貸した経験を持つ日本人現地在住者が、その方法と気を付けるべきことを伝授する。

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目次

安全はお金で買うもの!アメリカの物件探し

(現地在住ライター 長谷川サツキ

アメリカでの住居探しで最も大切なのは「ロケーション(立地)」だと言われている。家の間取りや内装は後から手を加えることはできても、立地は変えることができないからだ。

アメリカは住む場所によって、治安や住民の層がガラリと変わる。そしてその違いは如実に家賃に反映される。日本にいる感覚で安いアパートを借りたら、命の危険を感じるような地域だったということも珍しくない。アメリカでは安全はお金で買うものなのだ。

賃貸物件探し

賃貸住宅を探す方法はネットが一般的だが、飛び込みや看板を見て探す人も多い。気に入った物件があったら必ずその物件と周辺の環境を見ておこう。物件や周りの店の窓に鉄格子がはまっていたり、アパートの整備が行き届いていない様子なら要注意。治安が悪い可能性大だ。

さらに夜間、特に金曜日や土曜日の夜も下見に行くことをおすすめする。週末になると朝までどんちゃん騒ぎをするような輩がいるからだ。私は以前金曜日になると毎週大人数でパーティーをする学生の隣に部屋を借りてしまったことがあり、散々な目にあった。

契約

目当ての物件が決まったら、アパートなら併設されているオフィス、一軒家なら担当者と連絡を取る。アパートは同じ間取りでも部屋ごとに値段設定が異なることが多い。時期や部屋の空き具合で家賃交渉することも可能だ。実際借りる部屋を内覧し、気に入れば収入証明書など必要書類をそろえて契約する。

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アメリカで賃貸するうえでのチェックポイント

最後に、治安や環境のチェック方法を3つほど書いておきたい。

1つ目はアパートのレビュー。大手の賃貸住宅検索サイトには大抵住んでいる人の口コミが書き込まれているので、そこをチェックすれば環境やアパート管理会社の対応が確認できる。

2つ目は学区。アメリカは学区の良い場所=治安のよい場所なので、子供がいなくても学区を参考に住む場所を選ぶアメリカ人は多い。

そして3つ目が町の情報サイトだ。該当の都市を検索すると、犯罪率、住んでいる人の人種や年齢層、家賃の相場などを見ることができる。

住宅は生活の基本となる大切な場所だ。便利さや値段だけでなく、生活環境をしっかりと吟味した上で選んでほしい。