イギリスの物価が高いというのは非常に有名な話で、外食費やホテル、交通費等どれも高く、旅費を計算してイギリスへの旅行を諦めた人も多いのではないだろうか。だが昨今のイギリスEU離脱決定を受けて、ポンドは対縁円で約30%も下落しており、日本円換算で考えると全ての値段が30%下がったことになるため、一時期に比べると日本円で稼いでいる旅行者や転勤者にとっては行きやすい国になったのも事実だ。現在、イギリスに住もうと思うと日本円換算でどれくらい費用がかかるのか、現地在住ライターが自身の生活費をリポートする。
ロンドン郊外3人暮らしの生活費
(現地在住ライター バックリー佳菜子)項目 | 支出額 | コメント |
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家賃 | 150,000円 | 3LDK庭ガレージ付きの一戸建て住宅ローン。 |
食費 | 45,000円 | 外食をすると1人あたり2,500円ほどかかる。 |
光熱費 | 18,000円 | 水道(7,000円)ガス・電気(11,000円)。 |
交通費 | 20,000円 | 車二台通勤には使わず、保育園の送り迎えに使う程度。 |
その他 | 150,000円 | 市民税、自動車保険、生命保険、インターネット、保育費等 |
合計 | 383,000円 | 保育費がなければ300,000円ほど |
イギリスのEU離脱決定以降、イギリスポンドのレートが暴落しているため、現在のレートだと支出額が少なめに見えるが、それでも日本と比べると支出が多い印象になるかと思う。共働き夫婦と1歳児の3人家族のため、世帯収入はイギリスの平均よりも高い程度だが、日々節約をしてやりくりをしている。
筆者が住む街はロンドンへ30分通勤圏内のいわゆるベッドタウンのため家賃はやや安いものの、物価はロンドンとほとんど変わらない。そのため食費や保育費が高く、ほぼ毎日自炊をして節約している。ロンドン近郊で単身者が最低限の生活をするとなると、ハウスシェアなどをして家賃+光熱費を月10万円程度、自炊をして食費を月2万円程度にまで抑えることは可能だろう。
またイギリスは医療費が基本的に無料のため、もしもの時に高額な請求が来るということはない。ただその医療費は税金から支払われるため、収入によっては高い所得税を払わなければならないというからくりがあるので、注意が必要だ。