台湾は世界でも随一の親日国であり、文化的にも非常に日本とよく似ている。日本の商品のウケもよく、近年、台湾進出をする日本企業は増えているため、日本から台湾への転勤者も多い。また、日本の大学には数多くの台湾人が在籍しており、日本で知り合った台湾人と結婚し、台湾に移住するという日本人も多い。そんな台湾で暮らすことになった人にとって、どうやって台湾で仕事を見つけるか、台湾の会社にうまく馴染めるかというのは大きな心配事だ。そこで、実際に台湾で仕事をしている現地在住日本人に、台湾で仕事を見つけるためにしたこと、待遇、日本との違いを聞いてみた。
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玄関は広く、アンテナは鋭く
(現地在住ライター 朝倉那都)筆者には海外で働くために何か準備していたわけではなかったため、スキルとしての専門知識は特になく、あるのは中国語への学習意欲のみだった。結婚が理由ではあるが、中国語ユーザーとしてその環境にどっぷり入り浸れることへの充実感のほうが大きかったように思う。就職と言えど、なんの気負いもなかった。何か仕事があるだろうと思っていた。何でもやってみればいいと思っていたから、自分の中の間口を広く持つことができて、飛び込んでくるチャンスも多かったのかもしれない。
当初は田舎に住んでいたが、職にあぶれたことはなかった。幸せなことだ。台湾の行く先々で出会う、ライセンス所持の日本語教師、駐在員のような仕事が安定している日本人とは違い、筆者は心もとない浮き上がった存在だった。言葉だけを武器になんでもやりますの無所属状態で、コミュニケーション能力だけが武器だった。
ここ台湾で働くなら、友人の紹介・人材派遣・求人サイトの利用が主な手段だろう。自分は正式な資格を持たないバイト教師をしていたが、台湾で最大の外国語教室で日本語教師の資格を持つの日本人と出会い、その人に別の塾の勤め口を紹介してもらった。まずは知り合いを作ること。ネットが一番手っ取り早いかもしれないが、最寄りの日本人会に入るという手もある。筆者のような根無しタイプの方は、まず自分に合うやり方で職場を含めたコミュニティに所属することをお勧めする。
仕事を選ぶ上で最も重要になる待遇面だが、ピンキリだ。アルバイト教師なら福利厚生も特に無く、時給1600円程度からスタートだろう。ちなみに欧米教師は2500円程度からのスタートだ。英語教師需要が旺盛なのはどこも同じだ。
台湾人社長の貿易関連の中小企業なら日本人というだけで月給10万円程度は出してくれるだろうが、それ以上を求めるならもちろん相応のビジネスの経験と能力が問われる。この辺はかなりシビアだ。ボーナスも雀の涙、有給等の福利厚生観念も田舎だと薄い。
そして日本を含めた外資系企業の台湾支店。筆者の経験上これが一番安定し、まともな生活が送れると確信しているが、給与はやはり現地採用規準なため、日本と比べると少ない。これも心して欲しい。
社内の雰囲気等は日本より良いものだと筆者の経験ではあるが一言述べておく。余計な緊張感等は日本に比べたら少ない。やるべきことをやり、夜の付き合いも無理しない。一般的には家族に重きを置く人間が多い国、終業後は何もなければ家へ帰る、台湾の良い所だ。
まずは台湾の案件に強い転職エージェントに登録しよう
(HowTravel編集部)
希望通りに台湾で働くことができるかどうかは、結局のところ求人案件次第である。台湾で働くことに少しでも興味があるのなら、ひとまず海外の求人案件に強い転職エージェントに登録して、自分の経歴や志向に合わせた案件を紹介してもらおう。エリアや職種、給与水準がある程度分かるようになれば、いっそう具体的に台湾での働き方や実際の生活がイメージできるはずだ。
以下の記事で、海外案件に強いおすすめの転職エージェントを紹介しているので参考にして欲しい。
また、現地のグローバル企業への転職や、日本企業の駐在員として台湾で働くのであれば英語が必須能力として求められる場合が多い。以下の記事で、短期間で英語能力を身に着けるためにお勧めのスクールを紹介している。