日本出身の世界で最も愛されるスポーツ選手と言っても過言ではないイチロー選手が、ついにメジャー3000本安打を達成した。先日、イチローについて盛り上がっているのは日本人だけなのではないのかという疑念の下、「イチローはアメリカ国内で実際人気があるのか」という記事をアメリカ現地在住者の協力を得て執筆したが、結果としてはアメリカ国内でも大スターであるとの結論となった。では、そんな大スターイチローの3000本安打達成の偉業について、アメリカ人はどのような反応を示したのか、イチローの古巣シアトル在住のHowTravelライターがリポートする。

スポンサーリンク

偉業に沸く球界!勘違いキャスターのツイッター炎上

(現地在住ライター ミナミ・ヒューズ

現地時間2016年8月7日、マーリンズのイチローが7回にスリーベースヒットを放ち、ついに3000本安打を達成した。イチローがサードベースに到達すると、チームメートたちベンチからが駆け寄りその偉業を祝福した。その映像を見て胸に熱いものが込み上げてくるのを感じたのは私だけではないだろう。観客のスタンディングオベーションを受けたイチローは、脱帽して支えてくれたファンに感謝の気持ちを表した。

そのニュースに対する現地の反応だが、オリンピックの開幕や、同日にイチローの元チームメイトで3000本安打クラブメイトでもあるアレックス・ロドリゲスが引退表明したことで、少し霞んでしまった感はあるものの、多くのファンやメディアがこの42歳にして伝説と呼ばれる男の大功を称えている。ニューヨークタイムズは「イチローのように3000本安打を達成した選手は他にいない」と、27歳でメジャーに初挑戦したにも関わらず3000本に到達した事実を称賛し、ヤフースポーツは、「イチロー史上30人目のメジャー3000本安打達成」と題して、イチローが疑いなくメジャー殿堂入り確定だろうと報じている。また多くのメジャーリーガーや関係者がソーシャルメディアを通じてイチローに対し祝福の言葉を送っている。

また、こんな騒動も起きている。イチローは英語が話せるのだが、自分の言葉を正確にアメリカのメディアに伝えるため、インタビューの際は必ず通訳をつける。それをイチローは英語が話せないと勘違いしたESPNのスポーツキャスターがツイッター上で、「3000本安打はすごいが、15年もアメリカに居て英語を覚えようとしないほうが驚きだ」と発言。ただちに1200以上の反論ツイートが集まり、そのツイートが4時間後に削除されるという炎上騒ぎとなった。

その努力を惜しまぬ姿勢と欠かさぬルーチンワークで、他のメジャー選手からもっとも尊敬される選手といっても過言ではないイチロー。試合後の会見で、メジャーで一番楽しかった思い出を問われ、「プロになった今では子供の時に感じたような楽しさはないが、自分が記録を作った時などに、周りの支えてくれた人たちやファンが喜んでくれるのがうれしい」と、ファンへの感謝を忘れない。これからmこの男は我々ファンに興奮と感動を与え続けてくれるだろう。