クリミア紛争以降にルーブルの急落や経済の悪化が伝えられているロシアの現地在住者に、生活費・物価の実際のところを聞いてみた。
ロシアのペルミ一人暮らしの生活費
(現地在住ライター チェルカーソワ・ユーリヤ)項目 | 支出額 | コメント |
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家賃 | 25,000円 | モスクワ以外であれば比較的安く借りられる。 |
食費 | 25,000円 | 野菜が安い夏と、輸入品が多い冬で差がある。 |
光熱費 | 1,500円 | 日本に比べ非常に安い。 |
交通費 | 10,000円 | 電話代や交通費も日本に比べ非常に安い。 |
その他 | 5,000円 | 洋服などは店で買うと高いが、市場であれば安い。 |
合計 | 66,500円 | 中管理職の賃金に相当(モスクワやサンクト除く)。 |
ロシアの物価はモスクワとサンクトペテルブルグと、そのほかのロシアで大きく異なる。当然賃金にも差がある。モスクワでの物価は日本と差ほど変わらないため、ここでは二つの首都を除くロシアの物価を対象としている。2015年から2016年にかけての平均の賃金は30000ルーブル(4万5千円程度)である。したがって、若者は家賃の節約を考え、両親との生活、友人とのルームシェア、アパートではなく一つの部屋を借りることが多い。家庭である場合はたいていが夫婦共働きである。中管理職の層で初めて余裕のある生活ができるのが現状である。
また、ここ2年はルーブル安が続き、景気が悪いため全社員の給料を10%から20%減らした会社も少なくない(ロシア全般で見ると、平均賃金は去年より4%下がっていることが分かっている)。しかし、反感を覚える人は以外にも少なく、「クビにされるよりは良いし、仕方がない」というのが一般的な意見である。とはいえ、生活が厳しく昼間の仕事とは別にアルバイトをしている人が多い。職種はタクシーの運転手、スーパーのガード、家庭教師など様々である。
ただし、ロシア国民は全員医療と教育は無料であるため、素朴な生活であれば平均の賃金で問題なく暮らしていける。
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