日本で歴史的ヒットをした「君の名は。」が海外でも続々と公開されはじめ、中国とタイでは日本映画の興行収入新記録を樹立し、台湾や香港では週末興行収入で全公開中の映画でトップに躍り出るなど、大好評を得ているとの報道が出ている。
実際のところ、海外での知名度は、人気は、評価はどうなのか、海外現地在住者がリポートする。
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【韓国】待ちに待った公開「君の名は。」
(現地在住ライター キム・ヒョンジ)韓国でも遂に「君の名は。」が公開された。これは、待ちに待った公開だった。「君の名は。」は昨年の釜山国際映画祭で招待作品として公開され、ネット上に称賛の書き込みで溢れていた。そして、中国をはじめとする他国で先行上映され、軒並み大ヒットとなっている事も報道等で知る人も多く、待ち焦がれた公開となった。
まずは、1月4日という平日の水曜日にも拘わらず、シネコンの事前予約だけでも第1位となり、公開当日は、13万8000人を超える動員数となった。同じ日に公開されたハリウッド映画「パッセンジャー」の動員数を優に超えデイリーランキング1位だ。これは、多くのマスメディアでも報道されている。また、ネット上の口コミでも称賛の声が多く、この先どれだけ動員数を伸ばすのか楽しみである。
【台湾】台湾でも大ヒット!「君の名は。」
(現地在住ライター 山田純)
リオオリンピック、米大統領選挙、台風、iPhone 7などに続いて第7位に大ヒット映「君の名は。」(中国語名:你的名字)がある。これは台湾グーグルの今年の検索ワードランキングの結果だ。台湾で公開が始まったのは10月末である。たった2ヶ月で今年の検索ワードランキングに入ってくるほど、爆発的な人気を獲得している。
実際、公開からわずか6日間で興行収入6,400万元を記録し、その週のトップに躍り出た。二回、三回と観るリピーターも多く、また普段あまり日本映画を観ない、アニメーションは観ない、というような層までも取り込んで、人気は留まることを知らない。ちょっとした会話の中に「君の名は。観た?」という一言が登場することもしばしばだ。
久々に昔の学生から連絡があった。どうしたかと思えば「君の名は。」がいかに素晴らしい映画か、こんな素晴らしい作品を作り出せる日本人はどれほどすごいか、の力説であった。
「君の名は。」は日本人であることを誇りに思わせてくれる作品の一つと言えるのかもしれない。
【イギリス】イギリスでの「君の名は。」人気はまだまだ続きそう
(現地在住ライター 竹内奈緒美)
イギリス現地紙や映画館での評価が星4-5と高かったことと「全国展開している大きな映画館で、日本の映画が日本語で楽しめる」という特別感も相まって、私も「君の名は。」を鑑賞した。
日曜夜にR12指定で上映したためか埋まった座席は半分ほどで「日本人の観客は私たちだけ」という状況だった。それでも映画が始まると、私と同じタイミングでクスクスと笑う声が聞こえたし、最後まで誰一人席を立たなかったため、皆それなりに満足したようだった。
11月中旬の上映開始後から、全国展開している映画館やその他の小さな映画館で来年1月初旬までほぼ毎日という上映スケジュールとなっている。younamethemovie.co.ukというサイトまであるくらいの人気ぶりだ。イギリスでの「君の名は。」人気はまだまだ続きそうだ。