ドラゴンボール、ドラえもん、ナルトにワンピースなどなど、日本のアニメが海外ではやっているのは有名だがドラマはどうなのか。日本の「花より男子」等は韓国や台湾で爆発的ヒットをしたという話は有名で、「流星花園」という題名でリメイク版までつくられた。その他にも海外で流行った日本のドラマはあるのだろうか。海外在住ライターがこれまでに現地で流行った日本のドラマをリポートする。
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【台湾】日本のドラマは台湾人に大人気
(現地在住ライター 山田純)台湾には日本の番組を放送する専門チャンネルがいくつかある。日本語教師をしていた筆者はいつも学生から日本の最新ドラマを教えてもらっていた。それぐらい日本のドラマは日本好きの台湾人に浸透している。
「哈日族」と言う日本好き、日本マニアを表す言葉さえある。そんな「哈日族」の間では常に日本のドラマがヒットし続けていると言えるだろうが、「哈日族」でない人々をも巻き込んで大ヒットしたドラマがある。それは2013年に日本でも大ヒットした「半沢直樹」である。お天気の会話をするように世間話の話題には「半沢直樹」が登場するし、なんと言っても「倍返しだ!」という名台詞は「加倍奉還!」という中国語に翻訳され多くの者が口にしたし、更には宣伝文句として様々な小売店がその台詞を掲げていた。
台湾の多くの人々は自国の惚れた腫れたの恋愛ドラマに飽き飽きしていた。そんな中で日本の秀逸な企業物、医療物のドラマにのめり込んだ者は多い。「半沢直樹」はその代表的な一例と言えるだろう。
【ロシア】ロシアでは今でも「将軍 SHOGUN」が忘れられていない
(現地在住ライター チェルカーソワ・ユーリヤ)
ロシアではアニメファンが年々増えている結果、日本のドラマも少しずつ人気を集めてきている。最近では、2013年の「カラマーゾフの兄弟」が素晴らしいという意見も良く耳にする。しかしこれは飽くまで、今までアニメを観ていた人や、日本に興味がある人の話である。一般のテレビでは日本ドラマが放送されることはまずない(アニメは毎日のようにやっているの対し)。また、国民の半分以上が日本好きであるにも関わらず、ドラマに対しての関心はないように思える。
唯一20代後半から60代の世代のロシア人で知らない人はほぼいないドラマがある。それはいまだに多くのロシア人の心に残っている「将軍 SHOGUN」である。人気の理由は時代劇であり、東洋の文化のぶつかり合いがドラマチックに描かれているだけではなく、日本の美しい景色や衣装が目の保養になるからである。これからもこのような文化のかかわりを描くドラマがあれば、人気が出るのではないだろうか。
【イギリス】未だ局地的な人気
(現地在住ライター バックリー佳菜子)イギリスでは日本のドラマになじみがないという印象であるが、2006年のドラマ「タイヨウのうた(英題:Midnight Sun)」は映画がDVD化されイギリスでもレンタルできるため、映画を見てから、ドラマを見たという話を何回か聞いたことがある。また筆者の友人で日本語を勉強していた女性は、2013年の「半沢直樹」を毎週オンラインでストリーミングをして視聴していたようである。
世界中にいる日本のドラマファンが英語字幕を付けたドラマを流していたため、イギリスでも日本に興味がある人はオンラインで手軽に日本のドラマを視聴できる。今はまだ局地的な人気と言えるかもしれないが、今後オンラインで日本のドラマがもっと見られるようになれば、ファンも増えていくのではと考えられる。