22時発!パリのイルミネーションツアー 安心の復路ホテル送迎付
パリのロマンチックなイルミネーションをバスで巡る贅沢なツアー。見学する名所は計12カ所、凱旋門は下車してじっくり夜景を撮影する時間もある。エッフェル塔のシャンパンフラッシュのタイミングも押さえた効率的なプランだ。住所
メトロ1号、2号、3号線Charles de Gaulle Etoile駅
料金
展望台は€12
18歳未満はパスポート提示で無料
パリ・ミュージアム・パス利用可
営業時間
4月-9月は10:00-23:00
10月-3月は10:00-22:30
チケット販売は閉館45分前まで
休業日
1月1日、12月25日、一部祝日
HP
目次
凱旋門と聞けば、パリのシャンゼリゼ通りの西端にあるこの門を思い浮かべる人がほとんどだろう。しかし実のところ凱旋門と呼ばれる門はヨーロッパ全土にあり、その起源は古代ローマ時代にまで遡る。凱旋門とは戦いに勝利したことを記念して建設される門の総称なのだ。そのなかでも一際有名なこのパリの凱旋門、正式名称は「エトワールの凱旋門」という。
古代ローマのティトゥス帝の凱旋門を参考に造られており、高さは約50メートル。屋上展望台からはパリの市街が見渡せる。有名な歌や映画にもしばしば登場する、あまりにも有名なパリの象徴だ。
エトワールの凱旋門の建設が着工したのは1806年で、かの皇帝ナポレオン・ボナパルトの命令によるもの。その前年、1805年に起こったアウステルリッツの戦いにおいてドイツ、オーストリア・ロシア・イタリアの連合軍をフランス軍単独で打ち破ったことを記念している。
5本もの大通りが交差していたエトワール(星の広場)にて工事が開始されたが、ナポレオンの失脚による工事の中断などを経て、1836年にようやく完成した。すでにナポレオンの死後19年が経過しており、棺桶に入った彼が待望の凱旋門をくぐったのは1840年のこと。1854年には凱旋門のある広場に新たに7本の大通りが走り、現在の12本の大通りが交差する形となった。
凱旋門の下には第一次世界大戦で戦死した無名兵士の墓があったり、第二次世界大戦時にナチスドイツからフランスを開放したシャルル・ド・ゴール将軍が凱旋パレードを行ったりと、フランスの戦いの歴史を語る上では欠かせない場所となっている。
エトワールの凱旋門には、ナポレオンの偉業を中心に数多くのレリーフが彫られている。
なかでも有名なのが、シャンゼリゼ通り側の下段右にある『1792年の義勇軍の出陣』。彫刻家フランソワ・リュードの作で、フランス革命時に活躍したマルセイユの義勇兵たちを表し、通称「ラ・マルセイエーズ」と呼ばれている。このときに義勇兵たちが広めた歌が、フランスの現在の国歌である「ラ・マルセイエーズ」だ。
また、シャンゼリゼ通りの門の最上部にある盾のレリーフにはナポレオンが勝利した戦いの名前が刻まれている。
新古典主義建築を代表する建築物の1つである凱旋門は、近くから見ても遠くから見ても新鮮な発見がある。じっくり観賞するためにとくにおすすめのポイントを挙げる。
凱旋門の鑑賞ポイントとして連日多くの観光客で賑わうのが、実は交差点。凱旋門の周囲を走るロータリーの真ん中から凱旋門を正面から眺めることができる。だが交通量がかなり多いのでお勧めはできない。車との距離が近く、ガードレール等もないため十分に注意すること。多くの人が立ち止まって観賞しているが、安全第一で観光を楽しもう。
凱旋門は360度周囲を道路に囲まれている。横断歩道もないので、地下からアクセスしよう。
観光客が少なくお勧めの鑑賞方法は、このロータリーの外周をぐるっと歩いてみることだ。周りを取り囲むように広場や公園が存在しているので気持ちよく散策できる。正面からだけでなく、側面や裏からもじっくり鑑賞したい。観光客が少なく、落ち着いて楽しめる。
あまり知られていないが、凱旋門を下から見上げると、天井部分に花のレリーフがあしらわれており大変美しい。また、凱旋門の真下には「無名戦士の墓」がある。無名戦士の墓とは、戦争で亡くなった身元の分からない戦士たちの遺骨が納められている墓のこと。彼らの肉体は滅びたが魂はしっかりとパリに凱旋し、今もその戦果を讃えられているのである。
凱旋門の屋上からは美しい景観が楽しめる。屋上は約50メートルで、シャンゼリゼ大通りやコンコルド広場、オベリスクを眺めることができるので一見の価値あり。パリの建造物は厳格な高さ制限を受けているため、眺望は良い。日中はもちろん、夜に上ればパリの素晴らしい夜景を一望できる。
東にはサクレ・クール寺院が、南にはエッフェル塔が、西には新凱旋門が、北には大企業が集まるヴァロワ・ペレ地区が見える。放射線状に伸びる12本の大通りを眺めながらフランスの歴史に思いを馳せてみてはどうだろうか。
また、展望台から地上に戻る際は上ってきた階段は使用できないので注意。下り専用の階段を利用しよう。
なお、凱旋門の屋上は強い風が吹くことがある。風に飛ばされやすい帽子などはあらかじめ脱いでおこう。また、カメラの三脚も使用禁止となっているので注意したい。
凱旋門屋上には金色に輝く望遠鏡も設置されている。コインを入れてボタンを押すだけで、パリの歴史的建造物を驚くほど鮮明に眺めることができる。€1で1分間、€2で2分間楽しめる。
シャンゼリゼ通りの周辺には、さまざまなカフェやレストランが軒をつらねている。凱旋門をバックに優雅な食事タイムと洒落込もう。以下にお勧めの店をいくつか紹介する。安く済ませたい人は、パン屋さんでバケットを購入するのもお勧めだ。
■ラデュレ
日本でも有名なパティスリーで、マカロンを生んだ店としても知られる。シャンゼリゼ通り店でのみ食べられるモーニングのフレンチトーストは絶品で、この為にシャンゼリゼ通りを訪れる観光客も多数。
■Le Fouquet's(ラ・フーケ)
パリでも特に有名なカフェの老舗のひとつ。1899年創業でテラス席の赤いひさしがトレードマーク。映画のロケ地としてもしばしば利用され、各界の著名人も多く集う。値段はお高めだが、パリっ子気分を味わいたい人には打ってつけ。
■Leon de Bruxelles (レオン・ド・ブリュッセル)
鍋一杯のムール貝がお手頃価格で食べられる人気のレストラン。無料の水や子供用のメニューも用意されていて観光に慣れていない人にも有り難い。「フランスに来たからにはムール貝を食べたい!」と思っている人にお勧めのスポット。
■Le Bistro Marbeuf(ル・ビストロ・マルブフ)
アットホームな雰囲気が味わえるこじんまりしたビストロ。リーズナブルな値段とフレンドリーな接客が人気を集めている。おいしいフランス料理とアメリカ料理が楽しめ、ワインの種類も豊富。
凱旋門では日没後に毎晩ライトアップが行われ、より一層幻想的な光景が広がる。年末やイベント時にはプロジェクションマッピングが施される事もあり、音と光の奔流が凱旋門を色付ける。日中とは違った一面を見つけよう。
■パリの日没時間(目安)
・2月は18:00頃
・3月は19:00頃
・4月は20:00頃
・6月-7月は22:00頃
・8月は21:00頃
・9月は20:00頃
・10月は19:00頃
・11月-1月は17:00頃
自転車競技が盛んなフランスでは、毎年7月に世界最高峰のプロロードレース大会のひとつ「ツール・ド・フランス」が開催されている。ルートは毎年変更があり、フランスだけではなく周辺国を走る事もあるが、最終的には凱旋門を臨むシャンゼリゼ通りがその最終ゴール地点となる。23日間、約3300キロメートルを走り抜けた先に見える凱旋門は、長きに渡るロードレースのクライマックスを目撃できる最高のスポットとして観戦者でごったがえす。表彰式が行われるのも凱旋門の正面だ。日本ではあまりピンと来ないかもしれないが、タイミングが合えば現地の熱気をこの目で確かめたい。
凱旋門の名を冠したイベントとして最も有名なのが、毎年10月の第一日曜日に開催される世界最高峰の競馬レース「凱旋門賞」だろう。ヨーロッパを中心に世界中から名だたる名馬・名ジョッキーが集う格式高いレースで、パリ西部のロンシャン競馬場で開催される。日本からもディープインパクトやオルフェーブル等の話題の名馬がたびたび出場しているが、悲願の優勝には未だ至っていない。
凱旋門の周りはロータリーとなっており、地上からは近付けないため、地下通路を通ってアクセスすることになる。シャンゼリゼ通り側か、反対のグランダルメ大通り側に入り口がある。屋上へ行くためのチケット売り場も地下にある。
最寄り駅はメトロ1号、2号、3号線Charles de Gaulle Etoile駅。Arc de triomphe(凱旋門)から地上へ出てすぐ。
凱旋門は周りを道路に囲まれ、地上からではそばに近寄ることができない。その為、地下道を通ってアクセスすることになる。長い地下道を進むと凱旋門への入り口兼、入場チケット売り場が見えてくる。
出口と入口があるので、出口から入ってしまわないように注意。入場チケット売り場は常に観光客で賑わっている。
チケット売り場に並んでいる人の列に並ぼう。少し待つことになるが、壁には凱旋門にまつわる写真が飾られているので飽きることはない。実際に凱旋門のふもとに辿り着く前に、凱旋門の歴史を感じておこう。
チケットは窓口で購入する。枚数だけを伝えれば問題ない。英語でも通じるから安心だ。チケットを購入したらいよいよ凱旋門の真下に向かおう。
なお、凱旋門は「パリ・ミュージアム・パス」(パリやパリ近郊の美術館約60ヶ所に入場できるフリーパス)が利用可能。持っていれば長い列に並ぶことなくスムーズに入館できる。
凱旋門は追加料金なしで屋上の展望台まで行くことができる。凱旋門の屋上は一年を通してあまり混む事はなく、年中行列ができるエッフェル塔とは対照的だ。
凱旋門の螺旋階段の入り口は狭い。係員の荷物チェックを受け、チケットを見せたらいよいよ長い螺旋階段が始まる。
凱旋門の屋上へは284段もの螺旋階段を歩いて上ることになるため、動きやすい服装で訪れた方が良い。この螺旋階段、体力のある男性でも息が上がってしまうほど急な階段だ。
屋上近くには、アッティカの間と呼ばれる凱旋門の歴史が紹介されたスペースがあり、お土産を売っている売店もある。ここでは凱旋門にまつわるグッズのほかにもさまざまなお土産が売っている。ただ、ほかのお店で買えるものも多く、帰りも階段が続くので無理して購入する必要はないだろう。
そこからさらに階段を上るといよいよ展望台だ。なお、上る階段と下る階段は別になっており、人とすれ違う心配はない。足元をしっかり見て、手すりを握りながら上っていこう。
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