アッピア街道も歩く!古代ローマ帝国のロマンとインフラに迫る旅
カラカラ浴場やアッピア街道といった、古代ローマが誇る高レベルのインフラ設備跡を訪問する。自力で向かうにはややアクセスが悪い名所を、日本語観光ガイドの魅力的な解説のもと効率的に周遊。ローマの壮大さを体感できると大評判だ。住所
Via delleTerme di Caracalla 52, Roma
メトロB線Circo Massimo駅から徒歩5分
料金
€8
ローマパス使用可
営業時間
※月曜日は9:00-14:00
休業日
月曜の14:00-、1/1、12/25
HP
目次
カラカラ浴場は古代ローマの大温泉施設の遺跡。敷地は長さ225メートル、幅185メートル、高さ38.3メートルと広大で、温浴層、熱浴槽、寒浴槽を含む温泉施設だけではなく、庭園、遊戯施設、図書室等を併設。寒い時期には床暖房も完備されていた、古代ローマ最大の娯楽施設であった。現在、屋根は残っておらず吹きさらしとなっているが、石造りの壁と当時浴場内にあったカラフルなモザイク床があちこちに残されている。
他の観光スポットから少し離れておりアクセスはいまいちだが、映画「テロマエ・ロマエ」を見たことのある人にとってはおすすめのスポットだ。残された遺跡から古代ローマの様子を想像してみよう。
212年-216年にかけてカラカラ帝の時代に建造された。建物は「ハイポカウスト」という、地下で石炭を燃焼して水を加熱し循環させるシステムで暖められていた。
カラカラ浴場のデザインは現代の建築家にも多大なインスピレーションを与えており、ニューヨークのペンシルバニア駅や、バングラデッシュの議会庁舎が影響を受けている。また、1960年のローマオリンピックでの器械体操の球技場として、1990年にはイタリアFIFAワールドカップの決勝戦前夜のコンサート会場として使用されており、イベント会場としての顔もある。
面積2万6000平方メートル、1600人を収容出来たとされるカラカラ浴場は混浴だった。建設当初は男女別に仕切られたり時間を分けたりしていたが、次第にルールが守られなくなっていった。
入浴にも順序があり、まず冷水浴槽「フリジタリウム」で体を冷やし、次に蒸し風呂「テピダソム」で汗を流してから再び冷水浴槽へ戻る。最後に「ウックックウム」という部屋で奴隷が香り付きの湯費でマッサージをするという順番だ。古代のローマ人は現代の日本人のように水に浸かって体を癒すということを楽しんでおり、親近感が涌いてくる。
カラカラ浴場が湯を張らなくなって1600年以上経つが、内部には今でも当時浴場を装飾していたモザイク画が現存している。要所要所に当時の浴場の風景がイラスト付きで解説されているので、当時のローマ人に思いを馳せながら見学しよう。帝政末期、入浴文化が廃れるまでは入浴はローマ庶民の癒しであり、庶民はカラカラ浴場の事を親しみを込めて「我らの宮殿」と呼ぶほどだった。
ローマでは夏季シーズン7月から8月にかけてオペラ座が閉鎖される。代わりにこのカラカラ浴場を野外ローマ喜劇場として野外オペラが行われるのが恒例だ。最大規模の娯楽施設であった古代遺跡に囲まれて本場のオペラやバレエを鑑賞でき、ローマ市民にも毎年大好評のイベントだ。野外なのでドレスコードはないが、夜風が思いの外堪えるので薄いショールを1枚用意しておくと安心。21:00頃に開演し終了が0:00過ぎという事もよくあるので、鑑賞の際には早めにタクシーの待機列に並ぶのがお勧めだ。
個人でチケットを予約する場合には、オペラ座の公式ホームページ内「BOX OFFICE」を選択し、その中の1番上の「Buy Tickets」をクリック。その先の「Online tickets」の項目をクリックすればチケット購入サイトに移動できる。支払いはクレジットカードで、当日に会場入り口でチケットを受け取れる。無事に席を確保できたら、予めストーリーや挿入歌を予習しておこう。
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