マリエン広場の観光情報（歴史・料金・行き方・営業時間）

概要

特徴

マリエン広場に面して建つのがミュンヘン観光最大の見どころ、新市庁舎だ。新市庁舎に向かって立つと、左手にはフラウエン教会、カールス門、その先に中央駅を望む事ができる。右手に広がるのは旧市庁舎から始まるる旧市街だ。奥には王宮（レジデンツ）、オペラハウス、そして名門ミュンヘン大学が存在し、後方には市民の台所であるヴィクトアーリエン市場がある。まさしくミュンヘンの観光、政治、経済、文化の中心である事が分かるだろう。

広場にはカフェやレストランのテラス席がせり出し、ミュンヘン市民や観光客が思い思いの時を過ごしている。お土産屋さんも多く並んでいる。広場を散策していると、ミュンヘンが世界に誇るサッカークラブ、バイエルン・ミュンヘンのサポーターの歓喜の群れに出くわす事も珍しくない。夏にはビアガーデン、冬にはクリスマスマーケットが盛大に開かれる。

お昼頃に訪れるのがお勧めで、11:00と12:00（3月-10月は17：00も）に動き出す新市庁舎の仕掛け時計は見物だ。

歴史

ミュンヘンという地名はドイツ語で修道士を意味するメンヒェ（Mönche）に由来すると言われている。この場所は昔、村々を行き交う修道士たちが通る交差点であった。やがて人々が集まって経済が発達し、宗教の道が市場に変わり、権力者が住み始めて巨大な街が生まれていったのである。

チェック

①魚の噴水

魚の噴水に肉屋が飛び込む？

新市庁舎の前にある噴水は魚の噴水（Fischbrunnen）と呼ばれ、人々の待ち合わせ場所として賑わっている。近付いてみると、噴水の像が手に魚を持っているのが分かるだろう。これはマリエン広場が市場として使われていた初期の頃、噴水のある場所で魚市場が開かれていた事に由来する。1315年、当時の皇帝ルートヴィヒが市場の自由化を認めると、この場所は穀物市場に取って代わられた。

ここに最初に噴水が作られたのは中世に入ってからで、1954年、彫刻家ヨーゼフ・ヘンゼルマンによるものだった。その後ミュンヘン工科大学の教授であったコンラート・クノールが1865年に噴水を再建したが、第2次世界大戦で破壊されてしまった為、その一部を利用して再び建設したものが現在見る事ができる噴水だ。

戦前までは、肉屋になる修行を終えた見習い生が職人として一人前になるには、この噴水に飛び込んで洗礼を受けなければならないとされていた。魚の噴水に肉屋が飛び込むというのは一見不可解である。また、15世紀からこの噴水は日本でいう銭洗い弁天のような役目も果たしてきた。灰の水曜日（復活祭前46日目の水曜日）に市長と市の出納係が空の財布をここで洗うと、次の年には財政が潤うと言われてきたのだ。19世紀にはこの儀式を行う事で、市民に現金収入を得る事を促すアピールをしていたようである。

②マリア像

マリエン広場の由来にもなっている像

マリエン広場に来る多くの観光客はまず市庁舎に目を奪われるだろう。見落としてしまいがちなのが、広場中央に立つ柱の上に鎮座するブロンズに金メッキを施されたマリア像だ。

マリエン広場とは聖母の広場、つまりマリアの広場を意味する。この像は1638年、マクシミリアン1世によって建てられた。30年戦争でのスウェーデン占領に対する感謝の意を示すものだった。1853年には市場をブルーメン通りに移した事で、穀物広場と呼ばれていたこの場所がマリエン広場と呼ばれるようになった。当時流行していたコレラ感染症からミュンヘンを守りたいという想いもあっての事だった。

キリストを抱き、三日月の上に立つマリア像。柱の下部には4人のプットと呼ばれる天使がいて、人間に降りかかる災いを表す4つの動物と戦い、マリアとキリストを守護している。ライオンは戦争、バジリスク（伝説上の怪物）はペスト、竜は飢餓、蛇は不信仰を意味する。

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