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【フランス】パリの治安・危険情報、犯罪の手口、危険なエリア

【フランス】パリの治安・危険情報

2018/03/09 更新

データガイド
データガイド

世界で最も観光客を集める都市であるパリでは、観光客を狙った犯罪が多発している。在フランス日本国大使館によると、パリにおける日本人に対する強盗・窃盗の被害件数は年間709件(2011年)で、1日に2件程度。この数には大使館に報告された被害しか含まれていない為、実際にはより多くの犯罪が横行している事が予想される。楽しく安全にパリを観光するために、事前に頻発する犯罪の手口と対応策を把握しておこう。

多発するパリの犯罪手口

観光客にとってより身近なのはスリ、ひったくり、詐欺といった軽犯罪だ。特にアジア人は目立ちやすく、お金を持っていると思われがちなので格好の標的となってしまいがち。高価なものは持ち歩かない、ガイドブックを見ながら歩かない、荷物を置いたまま離れないといった基本的な対策は必須となる。

また、パリで起こった犯罪といえば2015年11月に発生した過激派イスラム組織によるテロ事件が記憶に新しい。回避する事は困難だが、常にニュースや領事館からの最新情報をチェックして危険なエリアには立ち入らない等、最大限の対策を取っておきたい。

以下ではパリで多発する犯罪手口や対応策を説明する。

  • メトロでのスリ

    パリで観光客が被害にあう犯罪で最も多いのがスリだ。パリのあらゆる所で被害に遭う可能性があるが、特に多く報告されているのが地下鉄のホームや電車内でのスリである。
    ■手口例
    ・車内で観光客を数人で囲み、身動きを取れなくした状況で鞄やポケットから貴重品を盗む。犯人は女性や子供の場合もある。
    ・1人が話しかけて気を引いているうちに、仲間が後ろから貴重品を盗む。ナイフでバッグを切られる場合もある。
    ■対応策
    ・荷物からは必ず目を離さず、鞄やリュックは正面で持つようにする。
    ・混雑している車両や時間帯を避ける。

  • 観光地でのスリ

    観光地の入場列に並んでいる時や、美術館での鑑賞中等、混雑する場所ではスリに遭いやすい。特にスリが多いことで知られているのがエッフェル塔ノートルダム大聖堂ルーブル美術館、ヴェルサイユ宮殿、マルシェ等の有名な観光地だ。
    ■手口例
    ・観光客を装って道を聞くふりをして気を引いているうちに、仲間が後ろから貴重品を盗む。
    ・ボランティアを装って署名を依頼するふりをして、仲間が後ろから貴重品を盗む。
    ■対応策
    ・誰かに話しかけられた場合はより一層手荷物の管理に気を付ける。できるだけ怪しい人は無視するのが良い。

  • ひったくり・強盗

    スリの次に多いのがひったくりや強盗等、直接的な危害も加わる可能性もある犯罪だ。ひったくり犯と荷物の奪い合いになって怪我をしたといった報告も寄せられている。
    ■手口例
    ・道路側に提げている鞄をオートバイでひったくる。
    ・信号待ちの間に観光客を乗せたタクシーを囲み、窓ガラスを割って貴重品を強盗。
    ■対応策
    ・鞄やリュックは必ず道路とは反対側に持つようにする。
    ・行ったことのない場所を夜間に出歩くのは極力避ける。

  • 警察官等を装った詐欺

    パリ市内では職業を偽って金品を奪う詐欺も起こっている。警察官の格好をしていても安心してはいけない。動揺は付け入る隙を与えるので、例え話しかけられても落ち着いて対応したい。路上で金銭を要求してこられたら怪しいと思った方が良い。
    ■手口例
    ・警察官の恰好をして近付いてきて、パスポートと財布の提示を要求。財布の中の金銭を抜き取る。
    ・デザイナーを名乗り、自身の高級ブランドを格安で売ると持ち掛ける。実物は当然格安のまがい物。
    ■対応例
    ・警察官には相手の身分証明書を確認する権利があるが、財布や金銭まで要求してくるのは詐欺の可能性が高い。速やかに周囲の人や別の警察官を呼ぼう。パリは警察官が数多く歩いているため、何かあれば助けて貰おう。

  • 睡眠薬を使用した犯罪

    件数としては多くはないが、絶対に気を付けたいのが睡眠薬を使用した犯罪だ。単に貴重品を奪われるというだけではなく、性犯罪の被害も報告されている。
    ■手口
    ・バーやレストラン、長距離電車内等で仲良くなった印として睡眠薬入りの飲み物を渡してくる。目が覚めた時には持ち物が全てなくなっている。
    ■対応策
    ・知らない人から飲み物や食べ物を貰うのは絶対に避けよう。その場で購入したように見せかけても、裏ですり替えて睡眠薬入りを渡してくる可能性もある。

  • パリで犯罪が発生しやすい場所

    観光する際に注意して欲しい場所

  • 公共交通機関

    パリはメトロが発達しており非常に便利。その反面、観光客も多く利用するので格好の犯罪スポットになっている。車内及び駅構内においては、複数人によるスリが多い(子供の集団を含む)。特に車内、駅構内及び北駅、東駅、リヨン駅等の国際線の発着する大きな駅において被害が多発している。

    狙われやすいのは混雑している車内や乗降のタイミング。ターゲットを数人で取り囲んで荷物を強奪したり、駅に停車した列車のドアが開くところを見計らって話し掛け、荷物から気を逸らした隙に他の仲間が荷物を奪って逃走する。また、乗降口近くで携帯電話を操作している人を狙い、電車のドアが閉まる直前にそれを強奪する等がある。少女や子供も加担している事があるので、隙を見せるのは禁物だ。

  • 観光地・歓楽街

    ルーヴル美術館、エッフェル塔などの観光地で被害が頻発している。犯行は人込みに紛れて行われ、リュックサックやハンドバッグなどが知らぬ間に開けられ、貴重品を抜き取られていたり、不意を突かれてバッグ等をひったくられたりする。

    特にピガールやストラスブール・サンドニ地区等の歓楽街は地元の住民も特に注意する犯罪多発地区で、巧みな言葉で旅行者を狙う悪質な客引きや、ぼったくりバーなどの店が多い。会計時に法外な代金を請求されて泣き寝入りしない為にも、入店時に見極めが必要だ。

  • ホテル

    日本だとテーブルに携帯やお財布を置いたままトイレに行く人が頻繁に見受けられるが、パリでは禁物。朝食会場やチェックインやチェックアウトの際に置き引きされる被害が頻発している。安宿だけではなく高級ホテルでも行われているので油断は禁物だ。更に、外出中に客室に侵入されて、荷物や現金を盗まれたり、備え付けの金庫が持ち去られたりする事件もあるので気を付けたい。

  • ホテルを選ぶ際に避けた方が良い地区

    世界有数の観光地であるパリだが、強盗などが多く出没する危険地域もあるため注意が必要だ。特に、夜間に出歩くことが避けられないホテル周辺については事前に調べ尽くしておきたい。

    以下の記事内で、パリでホテル選びをする際に避けるべき危険地域と、観光の拠点に最適な地区をご紹介している。ホテル探しが終わっている人でも危険地域を把握するのに役立つ内容となっている。パリの危険地域を把握して安全に旅行を楽しもう。

    ➡ 【パリのホテル】避けるべき危険地域の解説記事はこちら

    現地在住者からの最新治安アドバイス

    2017/3/20

    竹内真里

    2017年に入り、2月上旬には武装した男がルーブル美術館での襲撃を試みたり、国内でテロを計画していた若者らがモンペリエで逮捕されるなどしている。パリのメトロでは通り魔事件があり、負傷者が数人出た。街ではパトロールをする警官や、銃を装備し警戒中の隊員を目にする。非常事態宣言は延長を繰り返し、現時点では今年の7月まで敷かれている。

    シャルルドゴール空港からパリ市内に向かう路上で、渋滞中の車両を狙った強盗事件が頻繁に発生している。日本人の被害も多く報告されており、大使館から注意喚起が出ている。筆者の友人も2月中旬正午頃、夫婦でタクシーに乗り、10分ほど走って渋滞にはまったところ、突然覆面の男が現れ窓ガラスを叩き割ろうとしたが、なかなか割れなかったので立ち去ったとのこと。実際の被害は免れたが怖い思いをしたそうだ。手荷物は外から見えづらい足元に置こう。

    もうひとつよく聞くのがスマートフォンの盗難だ。電車内や道を歩きながら操作中に盗られた経験のある知人が複数いる。やむを得ず使用する場合は気をつけよう。

    不審物騒ぎもたまにある。公共交通機関を利用中、車内アナウンスでColis Suspect(コリシュスペ。不審物)という言葉を耳にするかもしれない。不審物が発見されると遅延や運行状況に乱れが生じる。場合によっては違う路線やバスに乗り換えて目的地に向かうことを余儀なくされる。2月に郊外の大型ショッピングモールでも爆発の疑いがある不審物騒ぎがあったばかりだ。

    また、相変わらずストやデモをしょっちゅうやっている。最近は警官による黒人男性への暴力事件があり、それに対する抗議活動があった。このような活動は暴動化することもあるため、付近には近づかない方がいい。影響で道路が封鎖されたり、バスなども通常のコースを走らず迂回するので留意しよう。

    もしもパリで犯罪にあってしまったら

    いざ犯罪に遭ってしまった場合は、被害を最小限にとどめるためにも迅速な行動が必要だ。

    盗難の場合

    警察署で事情を説明し、盗難証明書を書いてもらおう。盗難証明書はパスポートの再発行手続きや、保険会社やカード会社の保証手続きに必須な書類だ。どの区にも年中無休24時間対応の警察署があり、ほとんどの署で英語対応できるスタッフが常駐している。盗難証明書が手に入ったら、保険会社やカード会社に連絡をしよう。

    Préfecture de Police
    ■住所:3 Avenue Gourgaud、75017 Paris、フランス
    電話番号:+33 1 44 15 83 10

    暴行を受けた場合

    年中無休24時間対応の司法医療救急センターがあるため、警察官に暴行を受けた旨と検査を受けたい意志を伝えよう。司法医療救急センターはノートルダム大聖堂のあるシテ島内にある。

    在フランス日本国大使館
    ■住所:7 Avenue Hoche、75008 Paris、フランス
    電話番号:+33 1 48 88 62 00

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    (Photo by Pline )

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