台湾観光局・台湾観光協会東京事務所 所長
鄭 憶萍 氏
台湾は日本人にとって身近な海外旅行先として人気が高いです。なぜ日本人から人気だと考えていますか?
安心安全な環境であること、美味しいグルメを楽しめること、人々が親切であること等が、人気の要因だと思います。近年では、LCC(格安航空会社)便が増えたことも、台湾人気を高めていると思います。
台湾は親日家が多いと聞きます
はい。台湾の人達は親日家が多く、日本人は歓迎されます。特に観光地では、他の国に比べて日本語が通じる場合も多いですよ。
初めて行く人にとっての魅力はなんですか?
初めての方にとっては、やはり台湾グルメと有名観光スポットが魅力になるのではないでしょうか。
台湾のグルメと言えば小籠包などが有名ですが、日本人が知っている台湾グルメはほんの一部なので、是非ガイドブックに載っていないグルメにもチャレンジしてみてください。高価な料理が美味しいのは当たり前ですが、一般の台湾の人が食べている安いB級グルメも実はとても美味しいんです。
スイーツでは、「マンゴーかき氷」や「タピオカミルクティー」などが有名です。夏は冷たいスイーツ、冬は暖かいスイーツが食べられるので、年間を通じて街中で気楽に楽しめますよ。
観光では、「九份」や「故宮博物院」、「中正紀念堂」、「忠烈祠」の衛兵交代などが有名です。
衛兵交代は、「忠烈祠」、「中正記念堂」、「国父紀念館」の3箇所で同時刻に行われています。台湾の軍隊である「陸軍」、「空軍」、「海軍」、「海軍陸戦隊」が持ち回りで担当しており、それぞれ異なる制服を着ています。場所によって担当軍隊と交代儀式の内容が異なるので、見比べてみると面白いですよ。また、九份の近くにある十份という場所では、ランタン(天燈)に火をつけて飛ばす人気のアクティビティーがあり、いつでも参加することができます。
台湾を訪れたことがある旅行者へのお勧めの楽しみ方はなんですか?
何度か台北を訪れている方や、少し長い期間滞在される方には、台北以外の地方都市に行って頂きたいと思います。台北とは雰囲気も気候も異なり、南部の都市は、年中Tシャツを着ている人を目にするほど暖かく穏やかな気候です。
見所もたくさんあり、例えば台中には、壁一面がカラフルにペインティングされている「彩虹眷村」(通称「虹の村」)というスポットや、「宮原眼科」という有名なアイスクリーム店、台湾のウユニ塩湖とも呼ばれる「高美湿地」など、SNS映えもバッチリな人気観光スポットが目白押しです。
交通網がきちんと整備されていることもポイントです。例えば台北から台湾南部にある高雄まで、高鉄(新幹線)を利用すれば約90分でアクセスできます。実は台湾は、海外で初めて日本の新幹線技術が導入された国なのです。日本の新幹線と比べると運賃が安く利用しやすいので、簡単に地方都市にアクセスできますよ。地方都市ではホテルの宿泊費も安いですし、是非宿泊して楽しんでください。
台湾を楽しむコツはなんですか?
台湾を楽しむコツは、観光スポットを眺めるだけの物見遊山ではなく、実際に何かを体験してみることだと思います。台湾には、先ほど紹介したランタン(天燈)飛ばしや、マッサージ、タピオカミルクティーの作成体験、変身写真、台湾式シャンプー、パイナップルケーキ作りなど様々なアクティビティーがあるので、体験の機会には事欠きません。夜市などの屋台街においても、歩くだけでなくて実際に食べてみたり飲んでみたり、一歩踏み出して体験して頂くと楽しいと思います。
また、早朝に地元の人達と一緒に太極拳を体験してみるのも面白いですよ。公園に行って、「ちょっと教えてください」と日本語で話しかければ、おおらかに受け入れてくれると思います。太極拳の先生がいる場合も多いので、一から教えてもらえることもあります。是非、勇気を出して参加してみてください!
どんな人にお勧めしたいですか?
海外旅行をしたことがない方にお勧めです。親日で治安も良いですし、ビザも必要ありません。観光地では日本語が通じることも珍しくないので、国内旅行の延長として気軽に訪れることができますよ。日本人にとって最も行きやすい外国の一つだと思います。
お仕事などで忙しい方にもお勧めです。東京から3時間程で行けますし、時差も1時間と非常に近い場所にあります。朝の早い便を利用すれば、週末に1日の有給を追加するだけで3日間楽しむことができますよ。
また、台湾では花粉が飛んでいないので、花粉症に困っている方も爽快にお過ごし頂けるかと思います。
HowTravel読者に向けてメッセージをください
台湾では、足裏マッサージや美味しいグルメ食べ歩き、リラクゼーションなどの様々な体験を日本よりも安く行うことができます。日本人にとって、とてもリラックスできて元気になれる場所だと思いますよ。2時間-3時間ほどでアクセスできますので、是非リフレッシュをしにいらしてください。
(台湾観光協会はオープンなスペースで、台湾旅行に関して気軽に相談できる)