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【フィリピン】マニラの治安・危険情報、犯罪の手口や、危険なエリア

【フィリピン】マニラの治安・危険情報

2018/03/09 更新

データガイド
データガイド

フィリピンの首都であるマニラでは、観光客を狙ったスリ、強盗、ボッタクリといった犯罪が横行し、殺人事件も多く発生している。楽しく安全にマニラを観光するためにも、事前に犯罪の手口と対応策を把握しておこう。また、最新のフィリピンの情勢については外務省のホームページ等を参照にしてほしい。

■外務省 海外安全ホームページ(フィリピン)

マニラの犯罪データ

世界治安ランキング132位(163ヶ国中)

殺人は6.4件(人口10万人あたり)
強盗は9.5件(人口10万人あたり)
強姦は2.9件(人口10万人あたり)
(2008年度 国連薬物犯罪事務所の調査による)

多発するマニラの犯罪手口

マニラといえば、治安の悪さをイメージをする人は少なくない。スリ、ひったくり、強盗、詐欺、置き引きの横行を始め、現地在住の日本人を巻き込んだ殺人事件も発生している。2014年にマニラで邦人男性が殺害された事件は記憶に新しいだろう。

日本人はフィリピン人と見た目が違い目立ちやすく、お金も持っていると思われがちなので、犯罪者にとっては格好の標的だ。高価な物を持ち歩かない、ガイドブックを見ながら歩かない、荷物を置いたまま離れないといった基本的な対策に加え、マニラで多発する犯罪手口を紹介する。


  • 電車内でのスリ

    マニラで観光客が被害にあう犯罪で最も多いのがスリだ。特に被害が多く報告されているのが混雑した電車内である。

    ■手口例
    ・混雑した電車内で旅行者を複数人で取り囲み、身動きが取れない状況にしてバッグやポケットから貴重品を盗む。犯人は女性や子供の場合もある。
    ・一人が話しかけて気を引いているうちに、仲間が後ろから貴重品を盗む。ナイフでバッグを切られる場合もある。

    ■対策
    ・荷物からは必ず目を離さず、バッグやリュックは前に持つようにする。
    ・混雑している車両や時間帯を避ける。

  • 観光地でのスリ

    観光地にいるストリートチルドレンが旅行者の周囲を取り囲み、チームワークで財布などを盗む。

    ■手口例
    ・子供が旅行者を取り囲み、ポケットや鞄に入っている貴重品を盗む。
    ・観光客を装って道を聞くふりをして気を引いているうちに、仲間が後ろから貴重品を盗む。

    ■対応策
    ・街中で誰かに話しかけられた場合は、自分の手荷物に注意を払う。怪しい人は無視するのが良い。特に日本語で話かけてくる人間は危険。

  • ひったくり・強盗

    スリの次に多いのがひったくりや強盗等、直接的な危害も加わる可能性もある犯罪だ。ひったくり犯と荷物の奪いあいになって怪我をしたという報告も寄せられている。

    ■手口例
    ・道路側にかけていたバッグをオートバイでひったくる。
    ・旅行者がジプニーに乗っているところに、開いている窓からスマートフォンを強奪する。

    ■対応策
    ・バッグやリュックは必ず道路とは反対側に持つようにする。
    ・服の下に隠せるタイプの鞄やウエストポーチを持ち歩く。
    ・ジプニーでスマートフォンを触らない。
    ・夜間に行ったことのない場所を出歩くのは極力避ける。

  • 偽警察官等を装った詐欺(セットアップ詐欺)

    警察官の格好をして、金銭を要求するといった詐欺事件が発生している。

    ■手口例
    ・旅行者がフィリピン人女性をホテルに連れ込むと、その部屋に偽警官がやってきて「見逃してやる代わりに」と金銭を要求するといった詐欺。フィリピンでは、未成年の女性をホテルに連れ込む事自体が禁止されている。女性はもちろんグルで、年齢を偽っている場合もある。ホテル側もグルの場合がある。

    ■対応策
    ・怪しいフィリピン人女性をホテルに連れ込まない。

  • 睡眠薬を使用した犯罪

    睡眠薬で眠らせて、貴重品等を奪う。性犯罪を行うことも。

    ■手口
    ・バーやレストラン、長距離電車内等で声をかけ、仲良くなった印として睡眠薬入りの飲み物を渡す。もしくは、旅行者を自宅に招いて、睡眠薬入りの飲み物や食べ物を食べさせる。自宅に連れていかれる場合は複数のジプニーを経由するなどして、旅行者に道を覚えられないようにする。目が覚めた時には持ち物が全てなくなっている(それだけでは済まない場合も)。

    ■対応策
    ・知らない人から飲み物や食べ物を貰うのは絶対に避けよう。その場で購入したように見せかけても、裏ですり替えて睡眠薬入りを渡してくる可能性もある。
    ・絶対に知らない人に付いて行かない。

  • ホールドアップ

    ナイフや拳銃を突きつけて、金品を奪う。

    ■手口
    ・街角や暗い道でナイフや拳銃を突きつけて、旅行者の貴重品を奪う。
    ・偽タクシーなどでドライバーが銃やナイフを突きつける。もしくは、夜道に停車してドライバーの仲間がホールドアップしてくる。
    ・人が少ないジプニーやバスなどで旅行者を多人数で囲み、拳銃を突きつける。ジプニーだと運転手もグルの場合あり。

    ■対応策
    ・人が少ない乗り物に乗らない。
    ・大通りを使用する。
    ・夜の移動は避ける。

  • 空港で銃弾を混入される

    マニラのニノイ・アキノ国際空港出国時に、荷物に銃弾を入れられて、口止め料を要求される。

    ■手口
    空港職員(ポーター、係員、X線検査官、空港警察)が旅行者の荷物に銃弾を忍び込ませ、高額な口止め料を請求する。

    ■対応策
    ・荷物をラップでぐるぐる巻にし、銃弾を入れられないようにする。
    ・ポケットが大きなバッグなどは絶対に使用しない。
    ・お金の支払いを拒否すると逮捕されて勾留される事例も出ている。非常に理不尽だが、お金を払ってしまう。

  • ぼったくりタクシー

    タクシーに通常以上の料金を求められる。朝の通勤時や夕方の帰宅時、雨の日や、金曜の夜などはタクシーの台数が少なくなるので、フィリピンではかなり横行している。

    ■手口
    ・運転手がメーターを使用しない。
    ・メーターが壊れているなど言い訳し、通常の2倍ほどの料金を請求する。
    ・道が混雑している場合に、追加料金を請求する(PHP50ほど)。
    ・降車時にチップを要求する(フィリピンではタクシーにチップを支払う必要はない)。

    ■対応策
    ・運転手がメーターを回さない場合は、「Turn the meter on, please」といってメーターを回させる。
    ・運転手がメーターを使用しない場合は降りる。
    ・通常よりも高いといっても、多くの場合日本のタクシーの初乗り料金よりは安いので、さっさと支払ってしまう。

  • 外国人旅行者を装った詐欺

    マニラに来て詐欺にあい、帰国できなくなったからお金を貸して欲しいなどと頼まれる。

    ■手口
    空港や街中でオーストラリア人を装い、「フィリピン人に詐欺にあって、飛行機のチケットなども奪われてしまった。お金を貸してほしい」、「空港でロストバゲージされ、金も身分証明証もなくなり、警官も取り合ってくれない。」などとせがむ。旅行者の信用を得るために、「高級時計を預けるからお金を貸して欲しい」などと言い、同情した旅行者からお金を借りる。当然貸したお金は帰って来ない。

    ■対応策
    ・知らない人間の言葉を鵜呑みにしない。
    ・安易にお金を貸さない。

  • マニラで犯罪が発生しやすい場所

  • LAカフェ(マニラ・ベイカフェ)

    売春で有名なカフェ。女性をホテルに連れ込んだあと、偽警官がやって来るといった犯罪が横行している。このLAカフェのある地域は、「エルミタ・マラテ地区」と呼ばれており、そもそも治安があまり良くない場所なので、あまり行かないようにしたい。
  • ブルゴス通り(Burgos Street)

    ナイトクラブやKTVが立ち並び、外国人が多く訪れるブルゴス通り。旅行者を狙うストリートチルドレンがいる。路上にも多くのキャッチがいるので、ダマされないように気をつけよう。
  • スモーキーマウンテン(Smokey Mountain)

    マニラ北部にあるスラム街。ゴミ山のゴミを転売して生活している人も多く、物乞いが凄まじい。また、生活環境が悪いためさまざまな疾病も広がる。絶対に行かないようにしよう。

  • ホテルを選ぶ際に避けた方が良い地区

    マニラ、強盗などが多く出没する危険地域もあるため注意が必要だ。特に、夜間に出歩くことが避けられないホテル周辺については事前に調べ尽くしておきたい。

    以下の記事内で、マニラでホテル選びをする際に避けるべき危険地域と、観光の拠点に最適な地区をご紹介している。ホテル探しが終わっている人でも危険地域を把握するのに役立つ内容となっている。マニラの危険地域を把握して安全に旅行を楽しもう。

    ➡ 【マニラのホテル】避けるべき危険地域の解説記事はこちら


    海外旅行保険には入るべき?

    海外旅行保険には傷害治療費用や賠償責任など様々な補償がついているが、必要以上の補償や保険金が設定されているケースが多々ある。そこでHowTravel編集部では、どのような補償が実際に使われ、どのくらいの保険金が支払われたかを調査し、各社の海外旅行保険を比較し、保険選びのポイントをまとめた。

    特に、ツアーやホテルのネット予約時に勧められた保険や、空港のカウンターで保険に申込んでいる人は、割高な保険に加入している可能性が高い。以下の記事内では無料の海外旅行保険も紹介しているので、是非ご一読頂きたい。

    ➡ 海外旅行保険選びのポイント記事はこちら

    もしもマニラで犯罪あってしまったら

    注意を払いながら観光することでほとんどの犯罪からは逃れられるが、不幸にも犯罪にあってしまった場合は、被害を最小にとどめるためにも迅速な行動が必要だ。


    盗難の場合

    警察署で事情を説明し、盗難証明書を書いてもらおう。盗難証明書はパスポートの再発行手続きや、保険会社やカード会社の保証手続きに必須な書類だ。盗難証明書が手に入ったら、保険会社やカード会社に連絡を。


    Makati Police Station
    ■住所:Ayala Avenue Ext, Makati, 1209 Metro Manila
    電話番号:+63 2 551 5710



    パスポートが盗まれた場合

    まずは警察に出向いて盗難を報告し、パスポートが盗まれたという証明書(ポリスレポート)を発行してもらおう。その証明書を持って最寄りの日本大使館に向かって、旅券の失効手続きに入る。また、手続きがスムーズに行うためにも、予めパスポートの番号を控えておくと良いだろう。24時間対応の邦人向け相談窓口もあるので、困った場合には電話で指示を仰ごう。



    マニラ 在フィリピン日本大使館(Embassy of Japan in Manila)
    ■住所:2627 Roxas Boulevard, 83, Pasay, 1300 Metro Manila
    電話番号:+63 2 551 5710
    ※邦人援護ホットライン:+63 2 551 5786(24時間対応)

    暴行の場合

    警察に行き、暴行を受けた旨と検査を受けたい意志を伝えよう。また、マニラなら下記の病院に行くのがお勧めだ。フィリピンは英語圏のためアメリカの最新の医療情報も受け取っており、医療に関しての質は悪くない。システムは基本的に日本と変わらず、治療を受けて料金を支払うスタイルだ。日本よりも安い治療も多い。心配なら最初に料金を聞いてみても良いだろう。受けたい治療毎にフロアやコーナーが分かれているので、インフォメーションでどの治療を受けたいのか伝えよう。


    Makati Medical Center
    ■住所:Amorsolo St, Legazpi Village, Makati, 1229 Metro Manila
    電話番号:+63 2 888 8999

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